住宅のアプローチ空間は、敷地に入ってから玄関に至るまでのドラマを訪問者に提供します。
アプローチ空間の良し悪しで、来訪者に与える印象も大きく変わります。
今回は、住宅のデザインが飛躍的に良くなる「3つのアプローチ空間の作り方」を紹介していきます。
アプローチを長くする
敷地の入口から玄関までの距離を長くとることで、道路と建物との間合いを取ります。
アプローチが長くなると、敷地の奥行きを感じさせることができるので、来訪者に奥への期待感を演出することができます。
物理的にも余裕のある空間の使い方をしているので、豊かな印象を与えることができます。
長くとったアプローチには、四季を彩る樹木や草花を植えると、よりいっそう建物が生えるので、敷地全体が華やかな場所になります。
岡本太郎記念館のアプローチ 玄関を奥に計画し、建物は敷地いっぱいに建てながらも奥行き感を演出しています。 |
視線を切り返す
アプローチ動線を曲げたり切替して、来訪者が見る風景を意図的に変える手法です。
景色がガラリと変わるので、アプローチ空間をドラマチックに演出することができます。
わざと狭く計画したアプローチから突然大きくひらいた風景を見せたり、
暗いアプローチを通った先に吹抜けの明るい空間へ導くテクニックも効果があります。
このテクニックは屋内空間にも使えるテクニックで、近代建築の巨匠「フランク=ロイド=ライト」が最も得意としたテクニックです。
アプローチから玄関を見せないことで、奥への期待感を演出しています。 |
アプローチを折り曲げることで、来訪者の視線を切り返し、 違う風景を見せています。 |
緩やかに曲げ、且つ、奥への期待感を持たせています。 |
軒下空間を使う
建物の外壁に沿うように、深く伸びた軒下空間をくぐるようなアプローチです。
大きく張り出した軒と建物の外壁が、そのままアプローチのデザイン要素となるので、建物のデザインをそのまま空間デザインに活かして来訪者を魅了します。
わざと軒樋を設けないことで軒先から落ちる雨をデザインに転換して、アプローチを風情のある空間に演出することも出来ます。
又、水盤や樹木と一体的に計画したり、照明もうまく組み合わせることで、ファンタジックな世界観を作ることも出来ます。
大きな軒下空間と列柱(シークエンス)が厳かな雰囲気を演出しています。 |
外壁に白竹を用いて風情のある空間を演出しています。 |
軒先のシャープなラインと水盤が静寂さと緊張感を作っています。 |
まとめ
いかがでしたでしょうか?
全ての計画でゆとりある計画ができるわけではありませんが、敷地全体を工夫して建物と一体的に使いながら、魅力的なアプローチ空間をデザインして、お客様をおもてなししましょう!!
最後までご覧いただきありがとうございました!!(^o^)/
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