手前みそではありますが、私はけっこう素材に拘ります!!
屋根材、外壁材、床材、内壁材、天井材、断熱材、建具枠材、建具材、構造材など。
細分化したらキリがありませんが、予算とも睨み合いながら、できるだけ多く自然のものを多く使用します。
今回は床材、中でも『フローリング』のお話をします。
フローリングには、大きく分けて『単層フローリング』と『複層フローリング』があります。
単層フローリング
左上:桧無節無塗装,右上:カバサクラWPC塗装 左下:杉無節無塗装,右下:欧州赤松(パイン)小節CL塗装 |
桧無節無塗装 |
別の言い方では、『無垢フローリング』とも言います。
特徴は、一枚の板から作られていて、多くは15ミリの厚さで加工されています。
一枚の板なので、後述する複層フローリングと違い、接着剤を用いていませんので、建築基準法のホルムアルデヒド含有建材からは除外されています。
フローリングメーカーから販売されているWPC加工(※)して表面強化したものを施工する場合や、製材所から販売している無塗装品に現場で塗装して施工する場合もあります。
後者の方が、自然の風合いが出て『素材らしさ』が味わえます。
- 年月が経っても風合いが劣化せず、使えば使うほど味わいがでてくる。
- 素足での感触が冬でも冷たく感じないこと。
【欠点】
- 一枚板なので、季節ごとの気温や湿度によって狂いやすく、板が反ったり捩れたりしやすく、その影響で建具の開閉不具合が起こったりすることがある。
- 特に床暖房を施工する場合には床暖房対応品を選択する必要があり、その場合は平米あたりの単価も高くなる。
- 塗装工程が余計に加わるのでコストUPにつながる。
複層フローリング
上:カバサクラ複合,左下;カバサクラ表面無垢張複合 右下:オーク表面無垢張複合 |
オーク表面無垢張複合 |
カラーフロア、フロアと呼ばれることもあります。
複層フローリングは、名前の通り複数の板(ベニヤ板)から作られていて、中でも高級なものになると、表面に1ミリ程度の木の薄板が張られているものがあります。
逆に表面が木目調に印刷されたフィルムを張ったリーズナブルなタイプも存在します。
ベニヤ板を基材としているので、ホルムアルデヒド含有表示対象となっています。
【長所】
- ベニヤを違方向に重ねて構成しているので、単層フローリングと比べて圧倒的に狂いが少ない。
- 平米あたりの製品単価が安い。
- 塗装工程が無い場合も多く、コストダウンにつながる。
- 床暖房に対応した商品が多い。
【欠点』
- 年月により表面劣化が激しく、表面材が剥がれてみすぼらしく劣化してしまう。
- 素足の感触が冷たい。
特殊フローリング
まとめ
いかがでしたでしょうか!?
単層フローリング・無垢フローリングにおいては、樹種と塗装の組み合わせや、板一枚の節の有無などによる個性も多種多様なので、空間を豊かに仕上げやすくなり、私の設計では主に無垢フローリングを使用することが多いです。
ただし、その場合でも材が持つ性質(硬い軟らかいなど)があり、ちゃんとした木の知識や経験が必要です。
最終的には建主さんの要望やコストも伺いながら、サンプルもお見せして一緒に検討していきます。
木の話は奥が深くて面白いので話が付きませんが、今回はこの辺で!!!
最後までご覧いただきありがとうございました!!(^o^)/
0 件のコメント:
コメントを投稿