富山県のような積雪地域では、雪が建物のデザインを決めてしまうことが多くあります。
今回はその中でも『軒先のデザイン』について説明します。
美しい屋根のデザイン要素として、
- 深い軒
- 薄い軒
- 軒樋のデザイン
深い軒
富山県の1平米あたりの積雪荷重の求め方は、
[積雪深度 150cm] × [積雪荷重 約3kg] × 0.7
となっています。
つまり建物には、常に1平米あたり315kgのオモリが載った状態で考えられています。
大阪や東京などの雪が少ない地域では、雪は短期荷重といって台風や地震のように瞬間的にかかる力として考えられています。
富山県のように常時重い力がかかっているとは考えられていません。
ということは、屋根にかかる力も少ないので軒も深くでき、軒先の厚さも薄くできます。
薄い軒
「深い軒」と同じ理由から、同じ軒の出でも構造材を小さくでき、軒先をシャープにカッコよく見せることができます。
軒樋
多雪地域では、「軒樋を隠したり」、「内樋」にすることはNGです!!!
理由は『すがもれ』がおこることによって、樋を隠す部材や内樋より先の軒を破壊してしまう恐れがあるからです。
下の写真の状態のことを『 ”すがもれ” が起こっている』といいます。
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『すがもれ』がおこることによって、凍結した雪が軒先を引っ張り、軒樋や内樋を引っ張って、軒先を破壊してしまうのです。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
多雪地域の宿命といえばそれまでかもしれませんが、そのことをメリットに転じてデザインしたいものです。
最後までご覧いただきありがとうございました!!(^o^)/
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