屋根葺き材はどう選ぶ!?|屋根は建物の命!!

2022年2月10日木曜日

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屋根があれば直下に空間ができ、雨露をしのぐことができます。

屋根は最も重要な建物要素であり、建築基準法においても、屋根の有無が建物であるかどうかを決定付けています。

今回は屋根の種類について、その特徴とメリット/デメリットを解説します。


瓦屋根

瓦材は粘土を成形し、乾燥後に釉薬を塗って、1,000度以上の高温の窯で焼成し製造され、CASBEE戸建ての基準では、屋根材の耐用年数として最も長い60年とされています。

種類としては、大別して日本瓦と洋瓦(S瓦、F瓦)があり、軒先には万十、一文字、花剣などがあります。

瓦屋根のメリット

  • 屋根葺き材としては最も耐久性がある。
  • 粘土でつくられているため、雨音に対する防音性が高い。

瓦屋根のデメリット

  • コストが高い。
  • 重いので耐震性に不利。

板金屋根


現在では、鋼板に亜鉛合金メッキを施して耐久性を上げたガルバリウム鋼板製が主流となっています。

板金の葺き方は鋼板材の加工形状によって、

  • 竪平(たてひら)葺き
  • 瓦棒(かわらぼう)葺き
  • 一文字葺き
  • 菱葺き

などがあります。

建物のデザインを軽快なものに見せることができます。

耐用年数は10年~15年程度とされています。

板金屋根のメリット

  • 価格が安価である。
  • 軽量なので耐震性に有利。
  • 緩い勾配にも対応できる。

板金屋根のデメリット

  • 雨音に対する防音性が低い。(防音下地が必要。)
  • 耐用年数が短い。

アスファルトシングル屋根

ガラス繊維の基材にアスファルトをコーティングし、砂粒で表面を着色強化した屋根材です。

シート状なので加工も容易で、複雑な屋根形状にも対応できます。

ただし耐用年数は10年程度です。

アスファルトシングル屋根のメリット

  • 軽量なので耐震性に有利。
  • 費用が安価。
  • 加工が容易。
  • 比較的防音性を有する。

アスファルトシングル屋根のデメリット

  • 紫外線に弱く劣化しやすい。
  • 緩い勾配に対応できない。
  • 砂粒に埃が溜まり、経年で苔が生えることもある。

スレート屋根

セメントと繊維質を混ぜて薄い板状にした屋根材で葺いた屋根です。

軽量でコストも比較的安価なので、住宅に多く用いられます。

耐用年数は20年程度です。

スレート屋根のメリット

  • 軽量なので耐震性に有利。
  • コストが比較的安価。

スレート屋根のデメリット

  • 表面が粗く汚れが溜まりやすいので、雨で流れると外壁を汚しやすくなる。
  • 薄いので割れやすく積雪地には不向き。

折版屋根

板金屋根の一種ですが、連続した山状に成形された鋼板(0.6~1.0mm)でつくられており、折版材単体で屋根を構成できます。

下地や垂木が不要なので、相対的にコストを抑えられます。

折版屋根のメリット

  • 屋根下地・垂木が不要なので、その分コストが抑えられる。
  • 防水性が高い。

折版屋根のデメリット

  • 結露がしやすく住宅には不向き。(どうしても使用したい場合は二重折版にする。)
  • 板金屋根と同じく、雨音に対する防音性が低い。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

屋根は建物の中でも過酷な状況に晒され、最もダメージを受けやすい部位です。

限られたコストの中で最適なものを選びましょう。


最後までご覧いただきありがとうございました!!(^o^)/


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プロフィール

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高岡市新成町3-43, 富山県, Japan
建主より楽しんで家づくりをする建築家です。 建物の設計監理を生業にして25年、独立して12年目になります。 新築のみでなく増改築も承っております。 住宅やオフィス、自動車修理工場、その他工場など幅広く仕事をさせていただいています。

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